木之下晃 写真展 Dear Maestros

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 世界的な音楽写真の第一人者、木之下晃氏の写真展が銀座・和光ホール(和光本館6階)にて開催中です(5月9日まで)。
木之下晃 写真展 Dear Maestros
―写真と自筆が語る世界の音楽家たち―

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 クラシック音楽雑誌や書籍で木之下氏の名前を見ないことはない、というくらい、氏の撮影する写真は音楽家たちのそばにあります。今回の写真展は、被写体となった音楽家のサインやメッセージの自筆が加えられたオリジナル・プリント約70作品が、一堂に会すものです。これは同じ音楽家の端くれとして、見逃すわけにはいかん!と、写真大好き・木之下氏ファンのE.M.が嬉々として取材してきました!

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「40年間つきあってきた音楽家たちのメッセージを
写真を通して見ていただけたらうれしい。」

 これは木之下氏の言葉ですが、まさに氏と音楽家たちの交流の歴史を垣間見れる展覧会になっています。演奏中のアーティストたちの一瞬の表情、動き。決定的瞬間をとらえた構図はもちろん、陰影に富むモノクロの写真群は、見る者の心にダイレクトに迫ってきます。

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そして写真に添えられた、音楽家たちから木之下氏へ宛てられたメッセージの数々。。

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シャルル・デュトワ(指揮者) : 指揮者の友 木ノ下晃さんへ。ありがとう。
ウラディーミル・フェドセーエフ(指揮者) : 写真は芸術だ。あなたは芸術家だ!
ネルロ・サンティ(指揮者) : 実物より良く撮れています。ありがとう!!!!!!
クリスティアン・ツィメルマン(ピアニスト) : 写真という芸術に新しい意味を与えた偉大な芸術家、マエストロ 木之下さんへ
エフゲニー・キーシン(ピアニスト) : これは素晴らしい写真です!心からの賞賛をこめて。
オーレル・二コレ(フルーティスト) : おかしなフルーティストの素敵な写真
サイモン・ラトル(指揮者) : とても空腹でした! (注:ゲンコツを口に持っていった瞬間の写真です)

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 これを読むだけでも氏が音楽家たちを理解し、真心を持って撮影に臨まれていることがうかがえます。このメッセージやサインは、氏が現像された後、その音楽家と再会したときに書き加えてもらったらしく、よーく見ると撮影日とサインの日付が違っているのです。中には、サインされた日が撮影日から20年も経っているものも!
大事なのは人と人が知り合っていくこと
と仰る木之下氏が、人との"つながり"を本当に大切にされているのがわかります。

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 スタッフの方も、「作品を見ていると曲が頭の中に流れてくるような気がします。生き生きとして、想像力がかきたてられると思います。」とコメントくださいました。お客様も熱心にご覧になっていて、滞在時間が長いそうです。私も取材を忘れて見入ってしまいました。

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★木之下氏によるギャラリートークとサイン会があります。
5月6日(土)15:00~ @和光ホール(写真展会場)

 写真の巨匠にお会いできるチャンスです!音楽ファンならずともその世界には惹きこまれること間違いなし!展覧会は9日までです。木之下晃氏の写真と、音楽家たちの生の声を、あなたの目で確かめてみてください。
(E.M.)

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