5月4日 15:15~、イタリアはナポリ出身のピアニスト、サンドロ・デ・パルマ Sandro de Palma氏によるリサイタル@ホールD7を聴いてきました!プログラムは怒涛のごとくのコチラ!(↓)クレメンティの珍しい作品を中心にしたリサイタル、これはかなりレアかも!?
プログラム
クレメンティ:ピアノ・ソナタ ト短調 作品7-3
クレメンティ:クレメンティの様式によるカデンツァ
クレメンティ:トッカータ 変ロ長調 作品11
クレメンティ:モーツァルトの様式による前奏曲 第1番
パイジェッロ:ソナタ第5番 ヘ長調
クレメンティ:モーツァルトの様式による前奏曲 第2番
クレメンティ:モーツァルトの様式によるカデンツァ
モーツァルト:グレトリの歌劇「サムニウム人の結婚」行進曲による8つの変奏曲 へ長調 K.352
クレメンティ:ピアノ・ソナタ 変ロ長調 作品24-2
ローマのクレメンティ協会の会長でもあるパルマ氏、華麗なテクニックで鮮やかにクレメンティの難曲を弾ききっていらっしゃいました。当時のクレメンティは、作曲家・ピアニストとして今よりもっと有名だったようです。それを証明するエピソードが…
【伝説の対決】
1781年12月24日、皇帝ヨーゼフ2世がモーツァルトとクレメンティを宮廷に呼び、腕比べをさせた。そう、クレメンティはモーツァルトに匹敵する腕前のピアニストで、ふたりはライバルだったのだ!!
・・・というワケ。
終演後、バックステージでパルマ氏にインタビュー!
早々に着替えてしまわれた*パルマ氏。胸元の赤いカードは『ARTIST』の印!ちゃんとカードホルダーに入れられてます(笑)。*次にケフェレック氏の公演が控えており、楽屋交換のため。ホールD7裏は大変なのだ。
以下、例によって通訳なし(泣)で聞き取ったパルマ氏のお話。
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E.M. : 今日のプログラムはご自身で選曲されたのですか?
パルマ氏 : いや、これは音楽祭ディレクターのルネ・マルタン氏によるアイデアだよ。ヨーゼフ2世が主催したコンクールでクレメンティとモーツァルトが競ったのを再現しているんだ。クレメンティの作品は「ソナチネ」や「グラドゥス・アド・パルナッスム」くらいしか知られてないから、今回のプログラムはとてもレアだね。最後に弾いたソナタの"トゥトゥトゥトゥトゥ・・・"っていうテーマは、モーツァルトが「魔笛」に引用しているんだ。モーツァルトの時代は即興演奏が当たり前だったから、今日は私も少し即興して演奏したんだよ。
E.M. : え、本当ですか?すごい!クレメンティの曲は3度の音程が多くて技術的にも難しくないですか?
パルマ氏 : うん。トッカータなどは特に難しい。現代のピアノは鍵盤が重くて弾きにくいよ。
E.M. : そうですよね。普段は他にどんな曲を演奏されているのですか?
パルマ氏 : ショパンのエチュードやベートーヴェン、ナント(仏・"熱狂の日"の本拠地)ではベートーヴェンを弾いたよ。ツェルニーも弾くし、現代曲もよく弾くよ。あ、それに室内楽もしている。
E.M. : そうなんですか!
パルマ氏 : これは記事になって読めるのかい?
E.M. : はい。公式ウェブサイトに載ります。
パルマ氏 : じゃあチェックするよ!
E.M. : ありがとうございます!
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そんなわけで、レポーターE.M.によるアーティスト突撃インタビュー(英会話はちょっと不安)第2回目は無事に終了したのでした。気さくなお人柄で、流暢ではない私の英語にも真剣に答えてくださり、感動しました!
(E.M.)