近年、クラシック界に懐古の兆しが見えていますが、そんな時流のトップをゆく二人がタッグを組み、満を持しての登場です。(16:30~17:30 ホールB7)
古楽界の雄、ヴァイオリニストのエンリコ・オノフリ氏指揮のもと、ポルトガル出身古楽オーケストラ、ディヴィノ・ソスピロが、皆様を優雅な古典の世界へと誘ってくれます…ハズでした。
彼らの古楽サウンドは、ラテンの熱気に包まれているのです!
まずはバロックチェロの帝王、クリストフ・コワン氏を招いて、ハイドン:チェロ協奏曲第1番ハ長調Hob.VIIb.1。オーソドックスで落ち着いた演奏を聴かせるコワン氏に対抗するは、ラテン気質の陽気なバロックオーケストレーションを操るオノフリ氏。やたら陽気で明るいコンチェルトの出来上がりです。大盛り上がり。
続いてモーツァルト:交響曲第40番ト短調K.550。音は素朴なバロック音質…のはずなのですが、沸き踊るようなサウンドに血流超良好。真面目人間が聴いたら思わず椅子から転げ落ちそうなノリノリのモーツァルトに、会場は大興奮の渦。最後はスタンディングオーベーションで割れんばかり!
とにかく圧巻だったのは、メチャ明るいサウンディングのバロックオーケストラ、ディヴィノ・ソスピロ。恐るべし。
モーツァルトの求めていた音楽は、こんなラテン風味溢れた快楽的演奏だった、のかもしれませんよ!(E.N.)
私的大プッシュのディヴィノ・ソスピロ、今度はオノフリ氏の弾き振りで大暴れ!
・5/6 19:00~20:00 ホールB7ダ・ポンテ