クラシック・ソムリエ・サロン(2)

 音楽祭ファンの皆さまに、さまざまな音楽を楽しんでいただきながら要チェック・コンサートをおすすめする「クラシック・ソムリエ・サロン」。今回は、ナントの「ラ・フォル・ジュルネ」へ取材に行かれた片桐卓也さんをトーク・ゲストに迎えて行われました。

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 ナントの模様、熱狂ぶり、そしてコンサートや演奏家のことなどをひとしきり話した後は、片桐さんおすすめの曲を次々に。シベリウスやグリーグのピアノ曲、ハンガリーの民俗音楽グループ「ムジカーシュ」、ハンガリーの作曲家コダーイの「無伴奏チェロ・ソナタ」、ヤナーチェクのピアノ曲「霧の中で」、ラフマニノフのピアノ協奏曲と「パガニーニの主題による狂詩曲」などを、高級オーディオで楽しむひととき。

 それにしても、お客さんがみなさん大変熱心に音楽やトークを聞いていらっしゃいます。いや、それだけではなく注目すべきコンサートや曲、アーティストの名前が出るたび、手元にある5日間のコンサート表へと書き込んだり丸を付けたりするなど、「熱狂の日」本番に向けて早くも臨戦態勢というご様子。この日はすでに「熱狂の日」フレンズの第1次先行発売が行われた後で、いくつかのコンサートは先行発売の規定枚数を売りきってしまったということもあり(まだ一般発売分は残されています)、なおさら気合いが入っているのかもしれませんね。

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すみません。前の席にいらっしゃった熱心な方をパチリと。


 ちなみに片桐さんのおすすめアーティストは、長く聴いている児玉桃さん、若手の中でも注目している小菅優さん、チェロのクニャーゼフなど。ナントでのベスト・パフォーマンスだと思ったのはピアノのデジュー・ラーンキだったそうです。ラーンキはある年代以上の方ならアンドラーシュ・シフ、ゾルタン・コチシュと並んでハンガリー若手三羽烏と呼ばれていましたが(3人の中で一番イケメン人気が高かったような記憶が)、他の2人と違って国際的なキャリアに乗ることをせず、日本では長く忘れられたような形になっていました。「熱狂の日」をきっかけに、またブレイクしてほしいものです。

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 クラシック・ソムリエ・サロンの第3回目は、3月9日(金)に行われる予定です。トーク・ゲストは……えーと、これを書いている不肖ワタクシ、山尾敦史でございます。この「熱狂の日」レポートのことも話題にするつもりですが、おすすめのコンサートやアーティストをご紹介しますので、どうぞお楽しみに。もちろんその模様は、ここでも他のレポート・スタッフがご報告いたします。
また「クラシック・ソムリエ・サロン」は全6回行われる予定です。ご応募いただいた方の中から抽選ですので全員をお招きできないのは残念なのですが(毎回、倍率は上昇しているようです)、「どのコンサートがいいか迷っている」という方はぜひぜひご応募くださいませ。第4回目以降も開催日時などを「熱狂の日」音楽祭ウェブサイトで告知しますので、お見逃しなく!

(atsymo)

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