今回、なぜか異様に盛り上がるホールCカフカで、またもや素晴らしいコンサートが行われました。
フランソワ=グサヴィエ・ロス氏率いるレ・シエクル、ピアノの名手ジャン=フランソワ・エッセールが加わっての、オールバルトークプログラムです。
まずはロス氏が「ミナサン、コニチハ~」と流暢な日本語で挨拶。プログラム順変更まで、丁寧に日本語でアナウンスしていました。
という訳で、前半はバルトーク:弦楽のためのディヴェルティメント。若手集団らしく、力強いエネルギッシュな演奏で、熱気に包まれます。特に、チェロの首席奏者のどこか懐かしい音色に思わずうっとり。
前振りに負けじと登場したのが、エッセール氏のソロで、同じくバルトーク:ピアノ協奏曲第3番。ともするとカオスに陥る激しいピアノソロが、エッセール氏の知的な感性によって幾何学的な世界に変貌。まるで彼自身の頭の中が垣間見えるような演奏に、クラシック音楽の崇高さを感じました。それは正に、高級食材。バルトークってただ土臭いだけじゃなかったのね。
ロス&レ・シエクルは、明日14:30-15:15、ホールCに再登場します!(IH.ERIKO)
(続き)
その数時間後、展示ホール「モルダウ」内でネタを求めつつさまよっていましたら、そのエッセールの指揮で「恋は魔術師」を歌っていたアントニア・コントレラスさんのサイン会があるというので、会場へ行ってみると…………。「恋は魔術師」のCDを手にしたエッセールさんがそこに。
せっかくですからご自分のCDとご一緒にどうぞと言いましたら、「いや、いいよいいよ」とものすごく謙遜されまして、至近距離でお顔を一枚。後方の(主役である)コントレラスさん、ごめんなさい。(atsymo)