来年の「熱狂の日」は「シューベルトと同時代の作曲家たち」

ルネ・マルタン氏。通訳は岡本和子さん

 最終日6日の14:30よりガラス棟7Fでプレス向けの記者発表が行われた。発表された会期中の来場者数は丸の内・周辺エリアのイベントを除いて推定66万人! (ちなみに昨年は49万人)。チケット販売枚数はいったん19万9千枚と発表されたが、記者発表中に「20万枚を突破」の報が(昨年は16万枚)。

 アーティスティック・ディレクターのルネ・マルタン氏は「これまではベートーヴェン、モーツァルトと世界的によく知られた作曲家をテーマとしていた。しかし今回は50名を超える作曲家が登場し、ヤナーチェクやドヴォルザークらのよく知られていない室内楽作品などもあった。にもかかわらず、多くの方々にご来場していただけたのは、お客様からの『熱狂の日』に対する信頼があったから」と語った。

 気になる来年のテーマは、「シューベルトと同時代の作曲家たち」。シューベルトがテーマになることは以前から耳にされていた方も多いだろうが、ただ単にシューベルト作品を並べるだけではなく、シューベルトを通して当時のウィーンの文化を紹介するようなプログラムになるという。シューベルトと同時代の作曲家、ベートーヴェンやロッシーニやウェーバーももちろん演奏されるが、シューベルトが後世に影響を与えて生まれた作品についても上演される。ルネ・マルタン氏が挙げたのは、リストのシューベルト・トランスクリプションやベリオの「レンダリング」、さらにはマデルナ、レーガー、ブリテン、ハンス・ツェンダーら20世紀の作曲家たち。想像以上に多角的な視点からシューベルトをとらえる音楽祭になりそうだ。

 ほかにも「シューベルトの時代に聴かれていたような大衆音楽を演奏し、舞踏会を開きたい、そのためには参加者に2ヶ月前からレッスンを受けてもらわねば」といった発言も!? 「シューベルトじゃジミだな~」などと思っていたあなた、全然そんなことないですよ!
(Y.I)

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