去る2月15日、前回好評を博したハルモニア杯音楽コンクール バンド・アレンジ部門の最終審査会が行われました。一次審査を通過した個性豊かな8団体が、LFJへの出場権を賭けて、熱い戦いを繰り広げます。
【出場団体(カッコ内は課題選択曲)】
HOSHO(G線上のアリア)
テクノとバロックの不思議な融合。原曲を生かした編曲で、バッハをテクノで現代へと見事に蘇らせていました。
LIETI(バッハメドレー)
四人のソプラノ歌手が、クラシカルだけではなくジャジーにバッハを歌いました。ボイスパーカッションまで飛び出す元気の良さ!
だるま屋(G線上のアリア)
迫力のある歌声とパワフルなパーカッションのコラボレーションが圧倒的!パーカッションのパフォーマンスも見ものでした。
本歌取りプロジェクト(平均律クラヴィーア曲集第1巻より第8番プレリュード)
室内オーケストラを使い、短調と長調という二面を、様々な角度から切り取って対比的に表現。深過ぎます。
ウクレレ☆グリンピース(G線上のアリア)
バッハがハワイへ進出!ゆるーいサウンドの中にバッハが息衝く、何とも不思議な脱力系サウンドに会場は癒されました。
2D(平均律クラヴィーア曲集第1巻より第8番プレリュード)
ベースとドラムだけという兆摩訶不思議バンド。メロディは機械で、ベースとドラムは人間で、バッハをロックにアレンジ。
世田谷おぼっちゃまーず(主よ、人の望みの喜びよ)
クラリネット5本で、バッハがフレンチジャズに大変身!洒落たアレンジは、まるでパリのナイトクラブにいるかのような雰囲気。
Swallow Tail(G線上のアリア)
ゴシックメタルでバッハが蘇ります。地の底から這い出てくるようなグロテスクさと、原曲の美しさを生かしたサウンドが迫力モノでした。
ルネ・マルタン氏をはじめとする審査員と、総勢134名のフレンズ審査員が、8団体のパフォーマンスを見守ります。
審査中は、クラシックソムリエの田中泰氏による、プチ・クラシックソムリエ・サロンも開催。ナントで本場のLFJを堪能した田中氏のオススメアーティスト・公演が、スライドで紹介されました。
そして審査の結果、栄えあるハルモニア賞に選ばれたのは...
審査員の小曽根真氏に「イタい名前かと思ったら、素晴らしい演奏でした!」と大絶賛された、「世田谷おぼっちゃまーず」でした!お洒落かつ完成度の高いアンサンブルで会場を魅了し、何とフレンズ賞とのダブル受賞です!
「自分達では気付かなかったのですが、とても緊張していたみたいです。でも楽しかったです。ありがとうございました!」
5月のLFJ出演に関しては「新しいバッハのアレンジを持って、アンサンブルの楽しさを伝える為に頑張ります」との事、会場で彼らの音楽が聴けるのが楽しみです。5月まで待てない!という方、彼らは3月に公演を控えているので、そちらをチェックしてみて下さい。
今回は一団体がダブル受賞との事で、審査員特別賞には、「大迫力の歌と、スティックのポイ捨て(持ち替え)がすごかった」(審査員・小西康陽氏)の「だるま屋」、一次審査からそのクオリティの高さが注目されていた「本歌取りプロジェクト」の二団体が受賞。しかも、マルタン氏よりLFJ出演のプレゼントまでも!こちらも、会場で会えるのが楽しみです。
ご満悦な様子のマルタン氏。