ショパン生誕200年の影に隠れがちといいましょうか、あるいはほとんど知られていないのかもしれませんが、今年はブルグミュラーの生誕200年でもあるんですよ。
ブルグミュラーといっても、ピアノを習ったことのある方にはおなじみの、「アラベスク」や「貴婦人の乗馬」の作曲者、フリードリッヒ・フランツ・ブルグミュラーではなくて、彼の弟さんのノルベルトです。
実はヨーロッパではお兄ちゃんよりこちらの弟ノルベルトの方が有名だったりするんですよ。シューマンに認められた天才なのです。26歳という若さで他界してしまったのですけどね。
そんなショパンと同時代人ノルベルトの作品、「クラリネットとピアノのためのデュオop.15」を取り上げて下さったのが、クラリネット奏者のロマン・ギュイヨさんとピアニストのクレール・デゼールさん。
ロマンチックで歌心あふれ、そしてダイナミックな音楽を奏でてくださいました。
ピアノとクラリネット、この二つの楽器の組み合わせなのに、ときに歌声、そしてときにオーケストラの音楽を聴いているような、スケールの大きさと豊かな響きを感じ取ることができました。演奏している時も、そうしたことを意識されるのでしょうか?
演奏後のお二人に伺ってみると・・・
「僕は、クラリネットの音は人の声の延長だと思っているんだ。だから人の歌声のように奏でたいと思うし、時にはオーケストラと共演する合唱を意識することもあるよ。もちろんオーケストラの中のほかの楽器、たとえばホルンのような音をイメージしたりもするんだ。」
「ピアノはもちろん、オーケストラの縮図よ。だから色々な音が出せるように意識しているわ。」
カラフルな音の共演、ありがとうございました!