またひとつ奇跡の音楽が生まれた瞬間

250人の小さなコンサート会場で、ショパンのピアノ協奏曲が演奏されました!

といっても、編成はなんとピアノと弦楽四重奏。これは大変に珍しいバージョンです。


ソリストとして登場したのは小山実稚恵さん。実はこの日、小山さんはこの作品を弾くのは2度目。4時間前にはオーケストラと共に、5000人の会場で演奏されたばかりなんです。


そして今度はモディリアーニ弦楽四重奏団との2度目の演奏が始まりました。


koyama1.jpg


なんということでしょう。弦楽四重奏がオーケストラのように聞こえたり、はたまたカルテットならではの暖かみある音が鳴り響きます。

そして小山さんが、アンサンブルをとっても楽しそうに、ノリノリで演奏されています。いやーすてき!!


こうして聴いてみると、オーケストラバージョンではなかなか聞き取れなかったピアノのすべての音の動きが、粒さに伝わってきます。あたらしい楽曲像に出会ったかのような気持ち!会場も小さめなので、お客さんも一体となって、この小さな編成のコンチェルトを身を乗り出して聴いています!


koyama2.jpg


お疲れさまでした!終演後に皆さんでパチリ。


今回、1日に2度の演奏を体験された小山さんにご感想を伺いました。


「これはもう、私にとっても、すごく珍しい体験でした。先ほどは5000人のホールで、ショパンの作品がもつエネルギーを存分に感じながらの演奏でしたが、今回250人を前にした演奏では、作品の繊細でとてもナイーブな部分を感じました。ppの音色を4人の弦楽奏者と共に演奏するときは、それこそ絹の糸に触れるような瞬間です。

 この作品が生まれた19世紀は、小さなサロンで演奏会を行うことが多かったので、もしかするとショパンによる初演は、このような小編成のスタイルで行われたのかもしれないですよね・・・そんな風に想いを寄せながら演奏するのは、とてもすばらしい経験でした。」


ここにまた奇跡の演奏が実現されました・・・やっぱりLFJは面白い!

Tokyo International Forum 東京国際フォーラム