ブルックナー初体験に交響曲7番をおススメ!

食事をしていた際に、同じテーブルについたアーティストに話かけられました。
「どこから来たの?」
「日本の東京です」
「東京には演奏に行ったことがあるよ。僕は今井信子さんと友達なんだ」
「へぇ!彼女は日本ではとても有名なヴィオラ演奏家で、
 東京のラ・フォル・ジュルネにも度々出演くださっています」
「彼女を知ってるのか!うれしいな。もしよければ今晩僕らの公演聴きにきてよ」
「もちろんOKよ!」
...改めて書き出すとナンパみたいですね。

そんな成り行きで、曲目も調べずに行くことにしてしまったコンサートは
ネーメ・ヤルヴィ指揮ハーグ・レジデンティ管弦楽団のルックナー交響曲第7番。

会場に向かおうとすると、樋口裕一先生と遭遇。
ここで指揮者のネーメ・ヤルヴィ氏が巨匠と呼ばれる存在であることを知りました。
勉強不足ですみません。
さらに、実はブルックナーの交響曲は初体験なのです、という話をすると、
「ブルックナーは女性にあまり人気がないんだよね...
主題メロディーが明確じゃないから聴いていて楽しくないって言われたり、
実際に日本で演奏されると会場の8割以上が男性だったりするよ」とおっしゃるので
居眠りしてしまったらどうしよう、と急に不安に...。
ところが客席についたら周りは意外と女性客ばかり。
「フランス女性はブルックナー好きなのかな?」と樋口先生も驚いていました。

演奏が始まると、最初のささやくようなヴァイオリンの音色や
淡いホルンのハーモニーがとても繊細な音楽。
盛りあがる部分も、力強さは繊細さの積み重ねでできているような重厚さ。

フルートのソロもきれいに歌いあげられ、とてもロマンティックな曲で、
女性も十二分に楽しめましたよ!
まわりの女性客も拍手喝采!
樋口先生も「繊細な部分をとても丁寧に描いていたオケですごくよかった」と太鼓判。
ロマン派好きなブルックナー初心者は、第7番から聴いてみてはいかがでしょう?

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