初日最後に足を運んだのは「ウィーンのワルツ」と題のついた公演。
1曲目はブラームスのワルツ集「愛の歌」のピアノ連弾版を
ジャン=フランソワ・エッセールとマリー=ジョゼフ・ジュドのふたりで演奏。
2曲目からはエッセール氏は指揮者となって、
まずはピアノ、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、アコーディオンにより
J.シュトラウスⅡ世「南国のバラ」シェーンベルク編曲版を演奏。
3・4曲目はピアノ、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、フルートとクラリネット
という編成になって、J.シュトラウスⅡ世「宝のワルツ」ヴェーベルン編曲版、
J.シュトラウスⅡ世「皇帝円舞曲」シェーンベルク編曲版を続けて演奏。
いずれも軽やかなワルツだけれど、たまに翻るように鋭角な部分が垣間見えるような
面白い演奏でした。ところで、このホールではアーティストがお客様と同じ入口から出入りするので
いわゆる舞台袖というものがないのです。
編成が変わるたびに、客席の中の通路を通って出入りするので、
アンコールも含めると、エッセールとジュドは客席内を5往復もしたことになります。
夜遅くに集中力を要する演奏に加えて階段の上り下りで疲れたのではないかしらと
余計な心配をしたりして。