妖艶な舞台、21世紀の《月に憑かれたピエロ》

20世紀の傑作の一つ、シェーンベルクの《月に憑かれたピエロ》を聴いてきました。
マリアンヌ・スプールさんのソプラノと、フランスの若手アンサンブルメンバーによる演奏にプラスして、日本を代表するダンサー、勅使川原三郎さんの舞踊がついた豪華版です。

美と狂気が錯綜するような、妖しい魅力。会場の照明が落とされ、作品の怪しい世界が広がる舞台となりました。舞踏が入ると、音楽の中の沈黙がさらに引き立つように感じました。

話すように歌う、歌うように話す「声」を演奏したのは、マリアンヌ・スプールさん。

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今回、日本に来てくださってありがとう、とお伝えすると、
「日本に来ることは、長年の夢だったんです。私はヨーロッパにたくさんの日本人の友人がいます。彼らの故郷の日本は今、大変な時期にあります。私は日本の皆さんが音楽を必要としていると強く感じました。ですから、来日が叶い、本当にうれしく思いました。
 そして今回は勅使川原さんと共演できたことは大変すばらしい経験でした。彼の舞踏から私たちはたくさんの刺激をもらい、力強い演奏をすることができたと思っています。」

そして、妖艶な舞踏を披露してくださった勅使河原さんもコメントを下さいました。。

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「20世紀の品ですが、決して古さを感じる音楽ではありません。作品のもつ新しさや意味は、現代の人間が作り上げるものだと思っています。それを見つけていくことが私たちの仕事じゃないかなと思いっています。過去の遺産としてではなく、今回のような形で上演させていただく機会をいただき、大変ありがたく幸せに思います。」

美しい舞台を、どうもありがとうございました!

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