連日のリサイタルで、大評判を呼ぶピアニストのルイス・フェルナンド・ペレスさん。
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その魔法のような美しい音色、スケールの大きな音楽づくの秘密が今明かされる?!
G610〈シッダールタ〉のお部屋では、ペレスさんのマスタークラスが行われました。
生徒さんは、桐朋学園大学2年の野上真梨子さん。リスト作曲の《巡礼の年報第2年「イタリア」》から〈ダンテを読んで〉という壮大な絵巻物のような大曲を、レッスンしていただきます。
まずは野上さんの熱演。15分に及ぶ長大なドラマをみごと弾ききりました。
「すばらしい!とてもファンタスティックな演奏でした。」とペレスさん。
ええ!とてもお上手でした!さて、ペレスさん、どんなことをお伝えするのでしょう??
「本当によく弾けていました。でも、すこし一生懸命になりすぎていたかもしれませんよ?」
え?一生懸命になりすぎ?リキみすぎってことなのかしら?
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「力強く長い音のとき、下に押し付けるようにして弾いていますが、もっと肘を楽にしてアップさせるようにしてみましょう」
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なるほど、野上さんの音が、すごく解放的になってきましたよ!
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「そう、もっとアップ、アップ!身体全体を使いましょう」
テンポはズンズンと前へ進めること、ペダルは音と同時に踏み込むことなど、新しい解釈や演奏方法を次々と提示するペレスさん。野上さんも随分とノッて演奏できていました。
いやぁ~ピアノ演奏って、本当に奥深いですね。目の前で見るレッスンはド迫力!マスタークラスも演奏会と同じくらいにスリリングでした!