すばらしすぎです、勅使川原さん!!!

ホールCの最終公演、勅使川原三郎さん(ダンス)とヴォックス・クラマンティス(合唱)のコラボレーション、スタンディングオーベーションのうちに終わりました。一番前に座って鑑賞していたルネ・マルタンも真っ先に立ち上がり、真剣な面持ちでブラボーと叫んでいました。ルネさんは「本当に素晴らしかった・・・特別な公演になったね。」とブログ隊にコッソリ耳打ち。

teshi1.jpg作品に込めた想いや願いなどがあったら是非うかがってみたいと思い、終演後の勅使川原さんにお話をきいてきました。
「僕はどこか宗教に属している訳ではないのですが、尊いものは存在していると思っています。例えば自然だとか、何か無垢なもの、無邪気なもの、美しいものだとか、そういったものが挙げられるでしょうか。僕は基本的に、人間とはダメなものだとも思っています。後悔や苦しみ、いつまでもひきずってしまうようなネガティブなもの、それはみんな共通して持っているのだと思います。だからこそ、我々は美しいものが好きで、惹かれるのでしょう。芸術というものが存在するのでしょう。人間の中にあるそんなネガティブな感情、とても個人的なものとして人々の中に共通して存在するであろう負の感情、それから逃げたりそれを忘却するのではなく、それをきちんと心に刻み、そして懺悔をしたり悔恨として向き合う勇気を持つ事が必要なのではないでしょうか。」

公演を見ながら涙を流すお客さんが沢山いました。それはきっと勅使川原さんの深い想いや哲学、それらがヴォックス・クラマンティスの歌う祈りと懺悔の音楽と合わさってお客さんそれぞれの心の琴線に触れたからなんでしょうね・・・。

写真は、終演後の一枚。ダンサーの佐東利穂子さん、勅使川原さん、ルネ・マルタン、合唱指揮のヤーン=エイク・トゥルヴェさん。
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