本日、ホールC最初の公演は、マエストロ・ミッキーこと、指揮者の井上道義さんとオーケストラ・アンサンブル金沢による、シュトニケの「モーツァルーアルト・ア・ラ・ハイドン」とプロコフィエフの「ピーターと狼」でした。きっと何かをやってくれる!という期待いっぱいに会場に向かいました。そして......ムフフ、期待通りでしたゾ!
まずはシュトニケ。弦楽器だけのアンサンブルで、チェロとコントラバス以外は立奏。真っ暗なステージから徐々に楽器の音が聴こえてきて、ライトがつくとステージにはメンバー登場。もちろん井上さんも。演奏者たちが譜面台から譜面台へと移動したり、井上さんが踊りながら、「モーツァルト!」と叫びながらの指揮、といった演出も音楽に表情を与えていて、とっても興味深いコンサートでした。
でも、これで終わるわけない。
そう、だってマエストロ・ミッキーですから!
「ピーターと狼」で設置された不思議な箱。これは木の役割をしてました(でもそれだけじゃないんです)。
さて、おなじみのねずみのキャラクターのトレーナーに真っ赤なパンツ、スカイブルーのスニーカー姿で登場したマエストロ。語りから各キャラクター、もちろん指揮まで全部お一人でこなし、まさに「オン・ステージ」。軽妙な語りで会場を沸かせ、聴きにきていたたくさんの子どもたちも大笑い。
でも、「捕まえた狼はどうしたらいいと思う? プロコフィエフは動物園に連れていくって言ってるけど......じゃあ、狼ってなに? アヒル食べちゃったから悪者? でも人間の方がなんでも食べちゃうよね? みんなでいろいろと考えてみてね」と問題提起も忘れません。
最後は指揮者譜面台下に設置されていた箱から、マエストロが実際に飼っているというアヒルが飛び出し、それを掲げたままステージを去りました。
ただおもしろいだけじゃなく、問題提起もあって、非常に有意義なコンサートでした。
おまけ。
どこまでもサービス旺盛なマエストロ......(笑)。