魔女的な魅力、デルジャヴィナさん

もうこの人は、魔女的な魅力をたたえています。ロシアのピアニスト、エカテリーナ・デルジャヴィナさんです。

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まるで物語を語るかのように、スクリャービン、プロコフィエフ、メトネルなどの小品をたくさん演奏されました。あるときは、おとぎ話、またあるときは少々残酷な童話を読むように......。

ピアノって誰が鍵盤を押しても音が鳴る楽器。でも、弾く人によって驚くくらい音色が変わりますよね。音楽祭はいろんなピアニストを聴き比べられるのが嬉しいところ。
デルジャヴィナさんの音色は、どちらかというと暗い。その暗さに魅力があるのです。ご本人もきっと、そんな怪しいまでの魅力、わかっていらっしゃると思います。
メトネルの音楽はすごく夜っぽい雰囲気だと思うのですが、夜の闇のグラデーションをごく自然に音で示してくれました。低温の太い音色はまさに濃紺の闇の世界。

今年の東京のラ・フォル・ジュルネは、これが最初で最後の舞台となったデルジャヴィナさん。演奏後の感想は?
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「素晴らしい聴衆でしたし、すごく良かったわ!」とにっこり。落ち着いた素敵な女性でした。

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