冒険!20世紀の音楽~アンサンブル・アンテルコンタンポラン

現代音楽の室内楽ねぇ・・・・・・。そんな風に口角を下げてためらってると損してしまう。とにかく現代モノはライヴだ! 目の前で繰り広げられる音と音との戯れに、吸い込まれてしまえ!
ということで、ホールD7の公演「20世紀パリ:音楽の冒険(Bプロ)」。
演奏は、現代モノの 精鋭部隊とウワサの「アンサンブル・アンテルコンタンポラン」。舌噛みそうですね。アルファベットで約せばEIC。フランス語の発音では「ウイセ」っていうそうですよ。
そんなウイセ、今もご活躍88歳の作曲家ブーレーズさんが立ち上げたグループで、来日は18年ぶりなんですって。
そのブーレーズさんが作曲した「アンシーズ」というピアノ曲を演奏されたのが、ヴァシラキスさん(左)。
緊張感と柔らかさが混ざり合って、それはもう、耳がぐいぐい引っ張られてしまいました!やっぱりライヴがすごい!
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「この曲はもう、何年も弾いているから、すべて覚えきっているんだ。モノにするにはすごく時間をかけたけどね!」(ヴァシラキスさん)

そしてヴァイオリンのトシさん(右)とのアンサンブルも冴え冴え!
マントヴァーニさんという今年39歳の作曲家さんの作品。これがまた聴きものでしてた。
「えっ、ちょっとアナタたち、今のフレーズ、どうやって息ぴったりに弾いたの?!」
と聴きたくなるような瞬間がたくさん。パパパパッと素早い音型や、つかみきれないリズムを、サラリと合わせてしまうお二人。これはもう、超音波で互いに脳内会話をしていたとしか思えない!

さすが、「アンサンブル」とグループ名に掲げているだけあります。ピアノという楽器が、本当はアンサンブルのためにあるんじゃないか、そんなふうに感じられたヴァシラキスさんの演奏。
「超音波使ってますか?」
とは訊けないので、ほかの奏者と合わせるときに、一番大事にしていることをお尋ねすると、
「相手からいろいろなものを聴き取るよ。それを受け止めて、音楽していくんだ」とのこと。
う~ん。けっこう普通(?)だ。ゼッタイ超音波のこと、隠してる。

ちなみに、なぜかチャイナ服的なコスチューム。素敵ですね。
「あ、これね、中国で買ったんだよ」
本当にチャイナ服だった!

サインボードにサインをするヴァシラキスさん。最高のパフォーマンス、忘れません。
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