『再会のボレロ』と『出会いのボレロ』

サプライズコンサートの舞台裏では、次の公演のオーケストラ、シンフォニア・ヴァルソヴィアの皆さんが最終リハーサル待機中。350.jpgポーランドに本拠地を置くこのオーケストラだけに、英語でもない、フランス語でもない、不思議な言語が(ポーランド語?)飛び交っています。
そんな中、日本人と思われる男性がポツンと座っているではありませんか。「すいません、日本の方ですか?」と聞くと「はい」と日本語でお返事がかえってきました!お話を聞くと、こちらサクソフォン奏者の松原さん。演奏曲目『ボレロ』に2人必要なサックス奏者が1人足りず、助っ人として急遽エキストラ参加なのだそうです。
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「言葉も通じないし、さみしくありませんか?」ときくと「少しさみしいですね・・・」と・・・暗い顔。なんだかブログ隊も切なくなってしまったその時・・・彼に近づく一人の団員さんの姿が!「He is very good player. 彼は素晴らしいサックス奏者だよ」とサックス担当の団員さんが声をかけにきてくれました。すると松原さん「いやいや、あなたこそお上手です」とジェスチャーで返答。そして団員さんも「いやいや君こそ」と身振りでかえします。その後も「なにをおっしゃいます、あなたこそ(ジェスチャー)」の松原さんに「いやいや君には負けるよ(的なジェスチャー)」の団員さん。
そんな微笑ましいやりとりに、ブログ隊も一安心。
舞台からはサプライズアンコールとなった佐渡裕さんとラムルー管弦楽団の『再会ボレロ』の熱演が聴こえてきます。そして次の公演では、この出会ったばかりの2人のサックス奏者も演奏する『出会いのボレロ』が待っています。出会ってからの時間や言葉の違いとは関係なく、国を越えて芽生える音楽家同士の仲間意識をこのお二方から感じたワタクシ、ちょっと感動しました。
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再会や出会いの感動に溢れるLFJ、ブログ隊も幸せなひと時となりました。

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