ペレスさんはスペイン生まれのピアニスト。毎年LFJで活躍してくれていますが、今年は期待通り、スペイン最大の作曲家のひとりアルベニスの最高傑作「イベリア」を引っ提げてのリサイタル!
「イベリア」とは、第1集から第4集まである曲集なんです。この大作を全曲、2回のコンサートに分けつつも、一気に披露してくれるというのだから、これはもう大注目!
というわけで、ホールD7で行われた"イベリア全曲1"、第1集と第2集を聴いてきました!
「エボカシオン」「港」「アルメリア」「トリアーナ」などなど、煌びやかなリズム、のびやかな音楽のうねり、深くてパワフルな低温・・・・めくるめくドラマが展開されました。ペレスさんの音楽は、まさに知性と官能とが入り乱れた、なんとも言えない世界!
この曲をレコーディングもされているペレスさん。1回目と2回目のコンサートの合間に、にこやかにインタビューに応えてくれました。
「東京でこの作品を演奏できるのは、とにかく嬉しいよ。ピアノ曲の中でも、もっとも難しい作品の一つです。スペインのフラメンコや、オレンジの木の香りや日差し、ジャスミンの香り、うつくしい庭園、そういうものにインスピレーションを得て演奏しています。この曲はスペインの聖典、大きな聖典なんです。
とにかく難しいので、ピアニストはふつう、コンサートでこの曲だけを準備するんです。でも僕は、昨日は金沢のLFJで別のプログラムのリサイタルをやって、今日はオーケストラとの公演、明日は室内楽の公演もあって(笑)。これはファンタスティックな経験だよ! 音楽的にもテクニカル的にもすごく難しいからね。
でも僕はラッキーな男だと思っているよ。どのコンサートもお客さんはいっぱいだし、何かをいっしょに作り出す素晴らしい時間だよ。たくさんの作品をみんなとシェアできて。大きな喜びだよね。アリガトゴザイマス」