シューマンとブラームスの関係

ブラームスとシューマンは同時代に活躍した作曲家で、シューマンの方が少し年上です。
シューマンというと、ブラームスを世に紹介したことで有名です。そしてブラームスはシューマンの曲からテーマを選び、変奏曲を作曲しています。シューマンはブラームスと会ってしばらくして精神をおかしくしてしまったため、二人が音楽について語り合ったのがいったいどれだけの時間だったのかは分かりません。ただ、お互いの才能・作品を尊敬しあっていたことは間違いないと思います。

さて、シューマン弾きとして知られるピアニストの伊藤恵が、このブラームスとシューマンの作品を演奏しました。シューマンは幻想小曲集全曲、ブラームス作品は「シューマンの主題による変奏曲」です。二人の作曲家が取り上げられていますが、シューマンづくしです。フフフ。

でも、こうやって二人の作品を並べて聴いてみると、その違いは明らかでした。
ブラームスの変奏曲を聴くたび、その作曲技術に驚きます。シューマンのメロディをテーマにしているからか、音楽の色彩がやはりシューマンっぽいですね。シューマンの幻想小曲集は、さまざまな要素を含んだ、ちょっと影のある作品。伊藤さんはどちらもそれは見事に表現されていました。
はあ~、ステキでした。


伊藤恵さん

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