朝一番で、若手ピアニストのヨーゼフ・モーグさんのリサイタルを聴いてきました。
なんでも超ハイレベルな技術を要するという、ゴドフスキーというピアニストの編曲ものを披露されるということで、楽しみにでかけました!
......が。配られたプログラムを見ると、ゴドフスキーのゴの字もない。
ちょっぴりガッカリ。でも、Abram Chasins(チェイスィンと発音?)という20世紀のアメリカ人のピアニスト兼作曲家の人の前奏曲集が披露されました。
メロディアスで、雰囲気たっぷりの小品でした。Earl Wildのガーシュインの編曲ものは音数が多くてゴージャス。モーグさんの音色も豊かに響きます。アンコールのショパンのノクターンは、くすぐられるように滑らかなパッセージも聞かれました。
朝のコンサートながら、お客さんはブラボーが飛びました。大注目の若手ピアニストさんなのですね。
終演直後にインタビューさせていただきました。
----バックグラウンドを教えてください。
「僕の両親はともにオーケストラ奏者です。母はヴァイオリン、父はクラリネット。音楽的な環境で育ちました。両親が室内楽のリハーサルのために、家にピアノが必要になって、僕が4歳のころに1920年代のブリュートナーのピアノが家に運ばれてきたんだ。それがピアノとの出会い。すぐに即興演奏を初めて、ピアノから離れない子どもでした」
----今一番関心のある作曲家はだれですか?
「う〜ん、一人をあげるのは難しいけれど、一番情熱を感じるのはスクリャービンかな。オーケストラ曲も好きですね。どうしてかはわからないけれど、宇宙から訴えかけられるようです。あの神秘的な音楽、ハーモニーに魅了されますね」
----作曲もなさるそうですね。
「そう。僕の出発点は即興演奏にありますから。僕自身にとって、自分で作る音楽はとても必要なものなのです。いつかレコーディングもできたらいいですね」
87年、ドイツ生まれのモーグさん。にこやかに、爽やかに、インタビューに応えてくれました。
東京でもまた、会えますように☆