夜も深まったG409会議室、広瀬悦子さんのアメリカ音楽プログラムを聴くために熱心な聴衆が集まりました。
プログラムがすばらしいです(もちろん、演奏も)。エイミー・ビーチの「ドリーミング」、コープランドの「パッサカリア」、バーンスタイン「タッチズ」、コットシャルク「バナナの木」、アイヴズの「コンコード・ソナタ」より「オルコッツ」、ボルコム「エデンの園」より「蛇のキス」他。硬軟とりそろえて、とでも言いましょうか、シリアスな曲からとことん楽しい曲まで、アメリカ音楽のさまざまな姿を伝えてくれます。
熱気にあふれる会場の喝采にこたえて、アンコールは2曲。リストの「愛の夢」、そしてアルカンの「鉄道」(!)。疾走する列車を模した「鉄道」は痛快の一語。
今年のナントのLFJは「アメリカの音楽」がテーマでした。広瀬さん自らの選曲によるこのプログラムはナントでも演奏されたそうです。ナントのお客さんもきっと心から楽しんでくれたことでしょう!
もう、このタイトルから分かる方は分かるかな?
もちろん、渋さ知らズのことなのですが......。
彼らのパフォーマンスは、クラシックの人間からすると驚きの連続。楽器演奏のほかに、ダンサーたちが踊り、歌を歌い、ハチャメチャとも言えるステージは、始終圧倒されっぱなしです。開演前から公演中、公演が終わるまで何が出てくるか分からないので、ワクワク、ドキドキしっぱなしです。
今年で3回目の出演となった渋さは、いったいどこまでゆくのでしょうか。
開演前、バックステージで待ち構えていると、ドラムがドンドードドーン!と鳴り響き、それを先頭に各楽器奏者たちがおのおの演奏をしながらステージに出て行きました。ダンサーたちがあとに続きます。
バックステージにはなぜかお子様が。彼も肩車されてステージに出て行くのかと思いました。
カオスと言うか何というか......いろいろなことがステージで繰り広げられていました。音楽は、モーツァルトのトルコ行進曲、ブラームスのハンガリー舞曲の第1番と第5番、ファリャの火祭りの踊り、ハバネラのリズム(これはたぶん、カルメンのハバネラか?)、ラヴェルのボレロ、賛美歌のアメイジング・グレイスが、それぞれ渋さ知らズバージョンで演奏されました。おお、「舞曲の祝祭」だ!
そして、なぜか出てくる怪獣。
袖には銀色の何かが待機。これはもしや!
りゅ、龍......? でも、大変美しく、ホールCの会場を遊泳していました。
予定の時間を押して約1時間の公演でした。
はあ~、楽しかった!